小澤征爾さんとの対談を春樹さんがまとめたもの。一流の音楽家と小説家が対談して、音楽という掴みどころのないものをどう言葉に置き換えるのか、とても興味深く読んだ。
グールドに関しての話から始まり、小澤さんのバーンスタインやカラヤンといった指揮者との思い出、指揮したベートーベンやマーラー、あとはオペラについても語る。スコアを読みふけることや、楽団との関わり方など、指揮者がどうやって音楽を立ち上げていくのか、その世界を垣間見れた気がした。
小澤さんの知識も記憶力もすごいのだが、それに食らいつく春樹さんもすごい。基本的には春樹さんが小澤さんに質問するような形で対談は進むが、その逆に春樹さんが会話をリードして小澤さんがそれに合わせるような場面もあり、即興的なジャズセッションを見ているような感覚になった。この二人の組み合わせって本当に貴重なものだと思うし、個人的にはクラシックに関して知らないことがたくさんでとても勉強になった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ・対談・インタビュー
- 感想投稿日 : 2023年3月31日
- 読了日 : 2023年3月31日
- 本棚登録日 : 2023年3月25日
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