新訳の「秘密の花園」が面白かったので、
こちらも買って読んでみた。
持っている本は、伊藤整先生の翻訳!
そうそうたるメンバーで児童文学も翻訳していて
昔は気合い入っていたんだな、なんて思ったけれど、
もしかして昔は翻訳する人の数が少なかったのかしらん?
(今で言う一流の人しかいなかったの?)
伊藤整先生の翻訳ではとても丁寧な言葉遣いのベッキィちゃんは
畔柳さんの翻訳では乱暴な言葉を使うベッキーちゃん、だった!
(でも多分それが原文に忠実なのでしょうね)
意地悪ラヴィニアは同じくらい意地悪、
でもその仲良しのジェッシィは新訳では
ラヴィニアのお追従はしているけれど時々賛同しかねたり、
皮肉を言ったり、そんなに悪い子じゃない、
と言うのがわかった。
ベッキィちゃんが誕生日プレゼントをくれるところと、
セーラがパン屋さんへ行くところと、
隣の家へ行ったセーラを捕まえに
ミンチン先生が乗り込んできてギャフンと言わされるところなど、
好きなシーンは他にもいっぱい。
小学校3・4年の頃、楽しく「小公女」を読んでいたら、
母親があらわれて「あんた、小公女みたくベッキィちゃんに
お布団とか食べ物分けてあげられるの!?」と言われ、
ギョッとなって「う~、どうだろう?」としばらく悩んだ。
(うちの母親は何かと説教を絡めてくる癖があるのだね)
今や私も吃驚するほど大人になり、経験を積み(自分比)
はっきり言えます、
こんなに仲良しのベッキィちゃんでしょ?
わけてあげられますとも!
でも、ベッキィちゃんは偉いわ。
過酷な環境でもひねくれず、一心に慕ってくれる…
ベッキィちゃんがいなかったら、とっくに駄目だったわ…
(と、急に勝手にセーラの気持ち)
同じ本でも、訳す人によってとても変わるよね。
「高慢と偏見」の翻訳読み比べが趣味の私、
新潮版も新訳になってるのを知っていたけれど
あまりにも家にありすぎるからちょっと保留にしていたけれど、
やっぱり買って読むかな?
同じ振り付けでも、
吉永小百合さんが躍るのと、夏木マリさんが躍るのじゃ、
全然違うダンスになるものね。
(この例えはあっているのかな)
- 感想投稿日 : 2016年6月8日
- 読了日 : 2016年6月8日
- 本棚登録日 : 2016年6月8日
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