進撃の巨人(4) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社 (2011年4月8日発売)
3.88
  • (406)
  • (534)
  • (437)
  • (56)
  • (10)
本棚登録 : 7213
感想 : 260
4

巨人化したものの、自我を失ったエレンに呼びかけるアルミン。その問いかけはエレンの原点を思い返させる!さらにエレンたちが入隊した当初の回想も丁寧に描かれていく。この落差が恐ろしい。

「オレが!!この世に生まれたからだ!!」
「オレ達は皆 生まれた時から自由だ それを拒む者がどれだけ強くても関係無い」
自由の申し子とも言うべきエレン。彼の進撃によって、人類が初めて勝利を収めた。多くの犠牲を払いながらも、巨人に一矢報いたあの瞬間は手に汗握った。そこからリヴァイとの邂逅へと繋がる流れが見事。

ここからは訓練兵時代の回想へ。
「おそらく2年前の地獄を見てきた者達だ 面構えが違う」
ネット上のネタでもよく使われる名シーンが登場!仲間たちの心理も掘り下げられていく。「貴様の心臓は右にあるのか コニー?」と怒られているのを横目に、サシャが蒸かし芋を堂々と食べてるシーンが好き。巨人を駆逐してやる!と見栄を切ったエレンが体のバランスが取れずにさかさまになるところもシュールで、笑えるポイントも稼いでくるのがいいよね。

そんな回想を抜けた先に見たのが、死なないと思っていた仲間の亡骸。
「ジャンは…強い人ではないから弱い人の気持ちがよく理解できる それでいて現状を正しく認識することに長けているから 今 何をすべきか明確にわかるだろ?まぁ…僕もそうだし 大半の人間は弱いと言えるけどさ…それと同じ目線から放たれた指示なら どんなに困難であっても切実に届くと思うんだ」
これほど思慮深い彼はなぜ死んでしまったのか。理不尽な現実にジャンもまた抗おうとしていく。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2023年3月13日
読了日 : 2023年3月13日
本棚登録日 : 2023年3月13日

みんなの感想をみる

ツイートする