父を早くに亡くし、母のために生きてきた竹本。今でもなお「ボクがちゃんと卒業して就職して」と心配をかけさせないために頑張ってしまっている。
「オレに無いのは目的地なんだ」
与えられた目的地じゃなく、自分が行きたい目的地へ歩むこと。
当たり前のことかもしれないけど、真面目に生きてきた彼には難しい。
「『迷惑をかけるわけには…』とかいってさぁ けどよう オレぁそーゆー風に言われるたびに『ほっといてくれ』って言われてるよーな気持ちになっちまってよ…」
「縁あって一緒になったんだ だからちゃんとあんたらの人生にかかわらせて欲しいだけなんだ そしてそゆことを迷惑とは言わねんだぞ?」
カズさんの言葉も行動も心にしみる。
「そうやって自分を追いつめ続けて辿り着く先はいったい…何処だというんでしょうか」
独りで我慢して悩んでゆがんだ塔を建てなくてもいい。独りきりだと思っても、見ている人は誰かいるんだよ。
「『努力する』か『諦める』か どっちかしかないよ 人間に選べる道なんていつだってたいていこの2つしかないんだよ」
花本先生のこの言葉が胸に突き刺さる。
言わなかった3つめの答え。ぼくは『時間』かなと思った。自分が変わるんじゃなく、相手(自分)が自然と変わるのを待つ。道は切り開くだけじゃない、開かれることもある。ただ、人生に受身になってしまうから言わなかったんだと。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2019年10月30日
- 読了日 : 2019年10月30日
- 本棚登録日 : 2019年10月30日
みんなの感想をみる