kaze no tanbun 夕暮れの草の冠

  • 柏書房 (2021年6月30日発売)
3.20
  • (4)
  • (3)
  • (9)
  • (1)
  • (3)
本棚登録 : 177
感想 : 14
4

木下古栗「ぼくの人生の物語」収録。

職を転々とした末、ZOZOTOWNの倉庫業務を経て広告代理店の社員に落ち着き、妻子と安定した暮らしを送る男。将来、娘と妻から嫌われ、辞職してアフリカの大地に立つのを想像する。タイトルからもわかる通り、テッド・チャン「あなたの人生の物語」のパロディ。

ほかに面白かったのは、

ケーブルテレビの影響でセントラルパークに憧れ、ドラマでよく起こる殺人まで真似をする、藤野可織「セントラルパークの思い出」

「たうぽ」と名づけた娘の成長を描いた、松永美穂「たうぽ」

亡くなった祖父母や父の思い出を回想しながら祖母の家に行く道すがら、昔骨折した祖母を助けた光ちゃんと偶然出会う、滝口悠生「薄荷」

岸本佐知子「メロンパン」も収録。

(評価は木下古栗作品について)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年9月22日
読了日 : 2022年8月21日
本棚登録日 : 2022年8月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする