フランスの小村で、老移民が胸に鉤十字を刻まれて殺された。戦功十字章を授与されたほどの英雄が何故?
平穏な村のただ一人の警官が事件の捜査に挑む。
警察署長が主人公でありながら警察小説ではなく、料理や村の描写からコージーな雰囲気もまとっている。この小説をなんと呼んだらいいものやら。
このバランスは嫌いではないけれど、何を期待して読めばいいのかわからなくて不安になる。
事件も陰惨な真実がそこに隠されていたのだけど、その惨さが伝わってこない。
事件も結局はあっさりと政治的解決で片がついてしまったし。
欲張りすぎて、ずべてが中途半端になっているように思えた。
村の一連の描写と事件の結末を巧いことシンクロさせるだけの力量が作者にはあるんだから、進むべき方向が定まればマシになるかなあ?
シリーズの続きが出るようだったら、気にして読んでみよう。
でもこの1作では世間の高評価が納得できないわ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
翻訳ミステリ
- 感想投稿日 : 2012年2月5日
- 読了日 : 2012年2月5日
- 本棚登録日 : 2012年2月5日
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コメント 2件
niwatokoさんのコメント
2012/02/06
kumanecoさんのコメント
2012/02/06