結局、犯罪対策とは「犯罪を犯す人と犯さない人の違いは何か?」なのだろうけど、それは、社会階層や貧困や知能や精神病歴や幼少時のトラウマではなく、反社会的なパーソナリティや交友関係、認知癖を持つかどうかなどハードルを超えやすい行動様式を持っているかどうか、なんだな。
生まれつき(衝動をコントロールできるか、他人に共感できるか、刺激を求めがちか)と育った環境(違法性への価値観、仲間)も影響がそれぞれあり。
犯罪を起こしやすい因子を複数持つ人たちが必ず一定数(数%)いて、犯罪の約半分に関わっているという話。
そして、犯罪を起こしやすい因子を持っていても、必ず犯罪を起こすとは限らない。
「犯罪的他者への同一化」とか、女性を性的にモノ化した表現を肯定的に受け入れてしまっていて、対象の反応を都合よく「相手も嫌がってない」解釈をする認知のゆがみもあり、それを認め合う仲間がいて、酒に酔ってたりすればやはり性犯罪の一線は越えやすいんじゃなかろうかと思うが、思い留まれる人もいるわけで、やはり性別で一括りにできることでもない。
しかし、むしろ、逮捕や起訴されるレベルの性犯罪の一線を越えるまでには、なにがしかのアラートがあるんじゃないかと思うので、裁判でそういった「過去の失敗から学べなかった」ことは突っ込めないんだろうか。
厳罰化もいいが、再犯防止したければ治療も必要もいうのもよくわかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会・科学・思想
- 感想投稿日 : 2019年4月8日
- 読了日 : 2019年4月8日
- 本棚登録日 : 2019年4月8日
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