くまとやまねこ

著者 :
  • 河出書房新社 (2008年4月17日発売)
4.37
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本棚登録 : 2263
感想 : 325
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大切な友を喪い、心の拠り所を無くした、くまの内面の葛藤を描いた、喪失から再生への物語。

モノクロの絵と周りのデザインは、心の中の映像であるかのように感じ、華美な装飾もなく、厳かでいて、淡々と事実を伝える描写には、余計なものがない分、却って、胸を締め付けられるものがある。

かえってこないからといって、別に忘れなくてもいい。

なぜなら、くまの心の中では、大切な友が、いつまでも存在し続けることを、教えてくれたからであり、それを教える事ができたのは、その気持ちが、痛いほど分かるからなのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2022年7月23日
読了日 : 2022年7月23日
本棚登録日 : 2022年7月23日

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コメント 10件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2022/07/24

たださん
河出書房新社から「くまとやまねこ」のコンビ湯本香樹実・酒井駒子による「橋の上で」と言う作品が出るので、今からドキドキしています。

たださんのコメント
2022/07/24

猫丸さん

コメント、ありがとうございます。

ネットで確認しましたら、9月発売とのことで、ちょっと先ですけれど、表紙の絵柄が既に何か語りたげで、惹き付けられますね。

それから、湯本香樹実さんと組まれるときの、酒井駒子さんの絵柄が、何か特別な雰囲気を感じられて好きなので、私も読んでみたいですし、これはドキドキしますね。このコンビの作品が再びなんて。

素敵な情報をありがとうございます(^_^)

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2022/07/29

たださん
PR文にある「ひとりぼっち」「ふしぎなこと」「いのちの物語」とモノクロのカバー画に静謐な物語を想像しています。。。

たださんのコメント
2022/07/29

猫丸さん

なるほど。静謐な感じといえば、「雪柄のセーター」もそうですね。

それから、「ふしぎなこと」から「いのちの物語」へと、どのように繫がっていくか、気になります。

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2022/07/30

たださん
猫は、雪輪文様を思い浮かべていたのですが、どんなデザインなんでしょうね?

川本喜八郎の映像作品に安部公房原作の「詩人の生涯」があり、それが今頭の中に、、、

たださんのコメント
2022/07/30

猫丸さん

雪輪文様、知りませんでしたが、画像検索で見たら、素朴で素敵なデザインですね。
私は、単純にフェアアイル柄を連想しました(^_^;)
そう考えると、時代設定、気になりますね。

川本喜八郎の映像作品、人形アニメーションなんですね。
こちらも全く知らず、見てみたら、まさに雪の文様と相俟っていて・・一つの作品から、他の作品へ派生していくのって、面白いですね。実は私、安部公房読んだことなくて、恥ずかしながら。

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2022/07/31

たださん
猫はカフカマニア?なので、安部公房も好きなんですが、お薦めするとしたら、、、
先ずエッセイ「内なる辺境/都市への回路」(中公文庫)
そして短篇「水中都市・デンドロカカリヤ」(新潮文庫)でしょうか?

川本喜八郎はNHKの「人形劇 三国志」等で有名ですが、不条理な人形アニメーションを作成されています。でも「詩人の生涯」は人形(立体)ではなく、切り紙と言われる技法でカットした絵を動かしているんです。

たださんのコメント
2022/07/31

猫丸さん

「詩人の生涯」、なるほど。
確かに、よくよく見ると人形(立体)ではありませんね。失礼しました。切り紙ですか。改めて見ると、雪の文様が、とても綺麗ですね。

安部公房のお薦め本、教えて下さり、ありがとうございます。
エッセイから読んでみます(^_^)

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2022/08/01

たださん
スミマセン、つい偉そうに書いちゃいました。

たださんのコメント
2022/08/03

猫丸さん

いえいえ。

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