十二人の手紙 改版 (中公文庫 い 35-20)

著者 :
  • 中央公論新社 (2009年1月25日発売)
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本棚登録 : 2911
感想 : 297
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匠の一品、の一冊。

書簡だけで綴られ魅せられる世界、面白かった。

昭和臭はもちろん、予想外、ほんのり哀しみありとそれぞれ単独でも充分楽しめる世界。

面と向かっての会話とは違う、書簡ならではの表現の仕方も印象的。
そして、味わい楽しみながら連れていかれたエピローグ。
なるほど、仕掛けが巧い。

まるでズラリと仕上がったメニューが並ぶ食卓を見たよう。あ、あの時の食材がここに…あの食材とこの食材がここで見事にこう仕上がったのね…と思い浮かべる感嘆のひととき。

書簡のみ、構成、仕掛けが巧く調理された匠の一品ってやつかしら。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月12日
読了日 : 2021年2月12日
本棚登録日 : 2021年2月12日

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