ドラマ「半沢直樹」原作 ロスジェネの逆襲

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2012年6月28日発売)
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2020年放送!TBSドラマ日曜劇場「半沢直樹」堺雅人主演の原作小説。
平成の民放連続ドラマ視聴率1位を記録。
血沸き肉躍る戦いが、法の名の下に理不尽に行われるが…。
ここに半沢直樹が登場すると…。

音読用に大活字本「ロスジェネの逆襲」第1巻~第3巻を借りて来ました。
手に取ったのは、前に大活字本で音読した池井戸潤さんの「下町ロケット」が大変良かったので、読んでみようと思ったからです。なお、本書は半沢直樹シリーズの第3作目ですが、他の半沢直樹シリーズは字が小さくて読んでいません。

電脳雑技集団が、アドバイザーの東京中央銀行の伊佐山部長から1500億円の融資を受けて、時間外取引で東京スパイラル株の30%を電撃的に買い占め、株式の公開買い付けを行います。それに対して東京スパイラルの瀬名社長は、これは敵対的買収だと拒否し。アドバイザーの太洋証券の助言に従って、第三者に対する新株予約権の発行を検討していると発表します。

太洋証券は、ホワイトナイトとして「フォックス」を紹介するが。東京中央銀行の子会社である東京セントラル証券の半沢部長が、今回の買収劇は、銀行が筋書きを描き、電脳に提案し、太洋証券が東京スパイラルのアドバイザーとしてフォックスを紹介し、新株予約権の発行を受ける。
そして電脳がフォックスを吸収合併して完了となるスキムを考えていることを話す。その結果として、電脳は、東京スパイラルとフォックスを手に入れます。そのフォックスが、巨額損失を出して自主再建が不可能であると報じられると。電脳の平山社長夫妻は、用の無くなったフォックスを切り捨てます。

東京スパイラルは、フォックスへ買収提案をします。買収目的は、急成長しているフォックスの米国子会社コペルニクスにあります。東京スパイラルとフォックスの合併によって成長を加速できると判断からです。その記事が掲載されると東京スパイラルの株価が、急上昇し、電脳が設定した公開価格を大きく上回ります。
銀行は公開価格を上げ、500億円の追加支援の稟議を出すことを三笠副頭取が決断する。その稟議を諮る銀行の取締役会に半沢が乗り込んで、電脳が粉飾決算をしていることを役員に説明する。と、電脳への追加支援は中止となり。全ての貸付金の回収を頭取が伊佐山部長に命じる。この事で、三笠副頭取、伊佐山部長の将来が閉ざされる。

中野渡頭取から今回の責任を取って伊佐山部長は、電脳の取締役財務部長として出向し。その後、平山社長が退任したら三笠副頭取が、社長含みとして電脳へ出向することを命じられる。異例であるが出向中の半沢直樹に対して、中野渡頭取から直接に銀行の営業第二部第一グループ次長を命じると辞令が下された。栄転です。

【読後】
音読で読んでいますと、理不尽さに憤り、半沢に喝采を送りと、興奮しながら読んでいるため所々で膝を叩きすぎて、思わず痛いと叫んでいます(笑) 本当に、面白い本です。半沢は、親会社である巨大な東京中央銀行に果敢に戦いを挑みます。
半沢が東京スパイラルの瀬名社長に「本件に関する限り、東京中央銀行は、我々の競合であり、敵です」「私は、御社のアドバイザーになって、連中を見返してやりたい。電脳雑技集団の買収工作を粉砕して、東京セントラル証券の実力を示したいです」と言うくだりは胸が躍りました。

【音読】
2021年7月29日から8月12日まで、音読で読みました。
大活字本の底本は、2012年6月ダイヤモンド社発行の「ロスジェネの逆襲」です。
このため登録も同本で行います。
2021.07.29~08.12の15日間で音読読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 警察小説、ミステリーなど
感想投稿日 : 2021年8月13日
読了日 : 2021年8月13日
本棚登録日 : 2021年7月27日

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