“ショートショートの神様”と呼ばれた星新一の、文庫に載せられなかった数々の名作がこの一冊にまとめられたようです。帯には「幻の作品集」と紹介されていて、思わず手に取ってしまいました。星新一は学生の頃を最後に、読むのは本当に久しぶりで、ずいぶん昔に読んだのにそれでも記憶に残っているお話が多い作家さんでしたので、わくわくして読みました。
結果的に言うと、一番面白かったのは最後の解説でした。
解説というタイトルではなく、本当の解説です。勿論、星新一さんのお話自体はその時代に書かれたお話だと考えると、その想像力・独創力は素晴らしいものがあるし、全て楽しく読ませていただきました。まあ、その中で面白かったお話は「魔法のランプ」というお話で、とっても短かったですが、簡潔で何ともシュールなブラックユーモアが効いていました。
で、解説が一番面白いと思ったのは、この本を作ろうとした人たちの想いが書かれていたからです。こんなに素敵な解説は初めて読みました。とにかく皆、星新一のファンで、未収録作品を集めるべく四苦八苦する様が懇々切々と書かれているわけです。上から目線ではなく、何だか微笑ましくて感動してしまったわけです。
みなさん、この本を含めた文庫本を全て読めば星新一の作品をコンプリートできるそうですので、ぜひご一読を! [ペンンーム・ringo]
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- 感想投稿日 : 2013年12月23日
- 本棚登録日 : 2013年12月23日
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