誰とでも自由に愛し合い、まわり続ける「楽園」を追放されたサキコは、「子をなす」ことを求められる一世限りの現実世界で咲子として暮らすことになる。咲子はともに暮らす陽一に、植物の毒を与え続ける。陽一がそれを甘受し続けた結果は…。途中まで読んで、「これはダメだ」と一旦読むのを止めたのですが、図書館に返す前にもう一度手に取ると、今度はすらすらと読めました。現実世界と楽園の日々が交互に書かれていて、何がなんだか分からなくなっていく感じが、気持ちよくも気持ち悪くもあります。「楽園」の暮らしの描写がすごいです。美しく汚らわしい世界。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
星野智幸
- 感想投稿日 : 2008年1月24日
- 読了日 : 2008年1月24日
- 本棚登録日 : 2008年1月24日
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