ジャガイモの世界史: 歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書 1930)

著者 :
  • 中央公論新社 (2008年1月1日発売)
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感想 : 58
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今日ではごく当たり前に食卓に登場するジャガイモは、実は新大陸の作物である。痩せた土地でも育つことから、貧困層の主なカロリー源として重要な役割を果たした。一方で、病気に弱く、時としてアイルランドの「ジャガイモ飢饉」のような悲劇を招いたことも忘れてはならない。
本書は、ジャガイモの歴史を概観する内容となっている。
著者の自己満足風の紀行文がどうにも鼻につくのと、本来歴史的な観点からすると、ジャガイモ伝播の最末端に位置する日本に関する記述が不自然なほど多いのが、非常に残念であった。加えて、文中において引用されている文献も、学術的学術書というよりは啓蒙書的なものが多く、楽をして書かれた本であるという印象がぬぐえなかった。はっきり言って、駄作に近い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2013年2月23日
読了日 : 2013年2月22日
本棚登録日 : 2013年2月22日

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