本屋さんのダイアナ

著者 :
  • 新潮社 (2014年4月22日発売)
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感想 : 683
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全ての女子に刺さるお話なのではないでしょうか?
女同士の友情、そして母と娘の間の葛藤。

小学生時代に出逢った主人公二人は、それぞれ自分の育った環境に息苦しさを感じていて、お互いを羨ましく感じているけれど、成長してゆく中で結局のところ、親に守られながら生きていることに気付く。「彼女(母)の生き方をなじる日々は楽だった」「母を見下して得意になってばかりいた」と。

それぞれの母も自分の育てられ方に疑問を持っていて、逆の方法で育児をしている。子供のためを思って良かれと思ってしたことが、子どもには窮屈な思いをさせるだけだったりする。特に同性だとそういう関係になる可能性は高いのかもしれないと思った(父と息子もか?)

自分の呪いを解けるのは自分だけ。
自分に命令できるのは自分だけ。

『赤毛のアン』のアンとダイアナ。「みんながみんなアンのように飛び立てるわけじゃない。」「脇役のダイアナこそが多くの女の子にとって等身大」「アンの良いところをダイアナは自然に引き出してあげた」
進む道は違っても二人の友情は変わらない。これが本当の友情。

全ての年代の女子の心に響く作品だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月20日
読了日 : 2020年11月20日
本棚登録日 : 2020年8月1日

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