僕らの世代とって、眉村卓、光瀬龍、筒井康隆の3巨匠は、SFの面白さを教えてくれた恩人だ。その中でも僕が最も好きだったのは筒井康隆だった。
「七瀬ふたたび」を読んだ時の衝撃は今でも忘れられない。当時、中学生の僕は本の中の七瀬に憧れて、夢中になって読み進めていった。なのに、あのラスト・・・呆然とした。本を片手に悔し泣きした。納得がいかなかった。世の中の不条理に初めて出会った気がして、何故こんな形で物語が終わるのか理解できなかったのだ。
今、思えば、中学生の僕は七瀬のおかげで少し大人になったのだった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2013年2月7日
- 読了日 : 2013年1月23日
- 本棚登録日 : 2013年1月23日
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