あずまんの社会システム設計論は「リアルのゆくえ」で垣間見ていましたが、ついに読みました。端的に言ってこわかった。「夢」というポジティブな言葉を使うし、学術的なはなしを入れているようにも見えるし、ファシズムとはちがうんだと強調するし、いろいろな予防線を貼りまくってはいるのですが。もうあずまんって、人間と社会にほとんどなんの期待もしてないんだろうなとひしひしと感じさせられた。エリートとは言わず「選良」というわりと馴染みのない言葉を使うし、はっきりと明言はしないんだけれども、明らかに強固な愚民観に裏打ちされたこの社会デザイン。読んでいてとても悲しい気持ちになりました。倫理とはなんなのか。もしかしたらポストモダン的な徹底の先になにがあるのか見せようとしているのかもしれない。これがいやなら、じゃあどうするのモダンにもどるの戻れるの?って言われてる気分。
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- 感想投稿日 : 2014年3月13日
- 読了日 : 2014年3月13日
- 本棚登録日 : 2014年3月13日
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