我らが隣人の犯罪 (文春文庫 み 17-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (1993年1月9日発売)
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本棚登録 : 6439
感想 : 522
5

一本目の表題作、けっこう面白い!意外な結末への展開がすごいなぁ
無茶な展開でなく、主人公の妹の変化も行動も含めて小気味いい作品だと思った
登場する叔父さんはノリスケのイメージが被って読んでた

「この子誰の子」
先が読めない展開に驚き、終り方の妙に唸りながら、静かな感動を覚えてる
身近ではこんな話は聞かないから、物語にぐいぐい引き込まれる
短編ながらも味わい深い物語だ

「サボテンの花」
終始、これも先が読めない
研究発表会の場面では、盛り上がりの欠けるオチかと思いきや、伏線も全てが一つにまとまる展開に涙腺がゆるむ
この作品を読めたことに乾杯したい
じっくり味わいながらね

「祝・殺人」
推理小説というジャンルをあまり読んでこなかったからか、登場人物たちが疑念を抱いたり調査したことで事件を整理していき、解決していく過程が、物語としてよくできてるなぁと感心しきりだった

「気分は自殺志願」
ほんと軽妙な語り口で読みやすい
自殺願望の依頼者が自身の年齢を言い表すくだりなんか面白くってね
なのに、さよならホームラン級の締めくくりに、スッキリ爽やか幸福感を得られた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年8月17日
読了日 : 2020年8月17日
本棚登録日 : 2020年8月15日

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