地球の裏側のある国で拉致され、人質になり、百日以上経った後
殺害されてしまった8人の日本人。
犯人グループのアジトに仕掛けられていた盗聴器がのちに公開され
人質の8人が時間つぶしに、各人の物語をその辺にある書けるもの
すべてに書き、それを朗読していたことが判明。
そのお話をまとめた短編集。もちろんフィクション。
人質8人分の8話と、盗聴を聞きとっていた政府軍の兵士の
1話の合計9話。
静謐な物語集。すでにそれらを書いた人がこの世に
いないと最初から知って読むのは、かなり胸に迫るものがある。
大抵短編になっているとどれか好きな物語が出てくるけど
これは、すべてが良かった。深々と心に降り積もる。
小川洋子さんの丁寧な丁寧な文章はきっと大変な思いで
紡ぎだされているんじゃないかと思う。
すごく良かった。また読みたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
図書館 購入したい
- 感想投稿日 : 2011年8月16日
- 読了日 : 2011年8月16日
- 本棚登録日 : 2011年6月6日
みんなの感想をみる