孤児院で育った「ジュディ」は、
月に一度の手紙を条件に、
匿名の紳士から、進学の支援を得る。
閉ざされた環境に育った女の子に、
大学生活は新鮮で、驚きに満ち、
その体験と思いを豊かな筆致で綴る。
幸福になる秘訣。
「それは現在に生きることです。いつまでも過去のこと
を悔んだり、未来を思いわずらったりしないで、今の
この瞬間から最大限度の喜びを探し出すことです」
前向きで、ひたむきな姿勢。
「何かを望んだ場合に、それを熱心に求め、努力をつづけ
ていれば、最後には必ずその望みが遂げられるものです」
明るく、信念をもって生き、
道を切り開いていく姿に動かされ、
さわやかな読後感を味わった。
人として、女性として成長する姿や、
「おじ様」の思惑なども楽しい、
のびやかで、すこやかな少女文学。
わたしが読んだ新潮文庫の表紙には、
『私のあしながおじさん』と印刷され、
世界名作劇場の主人公が描かれていた。
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- 感想投稿日 : 2010年5月10日
- 本棚登録日 : 2010年5月10日
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