あしながおじさん (新潮文庫)

  • 新潮社 (1954年12月28日発売)
4.01
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本棚登録 : 1916
感想 : 245

孤児院で育った「ジュディ」は、
月に一度の手紙を条件に、
匿名の紳士から、進学の支援を得る。

閉ざされた環境に育った女の子に、
大学生活は新鮮で、驚きに満ち、
その体験と思いを豊かな筆致で綴る。

幸福になる秘訣。

「それは現在に生きることです。いつまでも過去のこと
 を悔んだり、未来を思いわずらったりしないで、今の
 この瞬間から最大限度の喜びを探し出すことです」

前向きで、ひたむきな姿勢。

「何かを望んだ場合に、それを熱心に求め、努力をつづけ
 ていれば、最後には必ずその望みが遂げられるものです」

明るく、信念をもって生き、
道を切り開いていく姿に動かされ、
さわやかな読後感を味わった。

人として、女性として成長する姿や、
「おじ様」の思惑なども楽しい、
のびやかで、すこやかな少女文学。

わたしが読んだ新潮文庫の表紙には、
『私のあしながおじさん』と印刷され、
世界名作劇場の主人公が描かれていた。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: nell の本棚
感想投稿日 : 2010年5月10日
本棚登録日 : 2010年5月10日

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