知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社 (2002年5月20日発売)
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本棚登録 : 5001
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クリティカルシンキングとか流行っている今日この頃では、何となくわかっていることが書かれているなという印象なんだけど、その「何となく」の部分を明記してくれているという点でよい本だとおもう。

以下自分なりに理解したポイント。例えはすべて自分が思い付いた卑近で極端な例。

複眼的思考というのは問題を「ずらして考えてみる」ことによって、言葉や概念にとらわれず複数の視点から自分なりの考えを展開すること。

・概念化された言葉に疑問をもち、ずらして=言い換えてみる。

たとえば、「女子力の低下が問題」っていったら女子力ってなに?家事ができること?恋人がとぎれないこと?と考えるとか。
(一方で、あえて概念化することで複数の問題にひそむ本質をとらえられることもある)
○○化という言葉に置き換えて、○○化するとはどういうことかを考えて概念をとらえなおしてみることも有効。

・時間軸や立場をずらして考えてみる。

例えば、家事ができることを女子力ととらえるなら、
「30年前の家事ができない人は女子力弱いってことになるの?」
「結婚している人で家事ができない人は女子力弱いといわれるの?」
「シンガポール人は殆ど外食で食事を作らないといわれてるけど女子力弱いの?」とか、ずらして考察してみると面白い論点がうまれるかもしれない。

・なぜ、なぜという問いを続けて問題をずらしていってみる。

「なぜ女子力をつけないといけないの?」→「じゃないと今の世の中結婚できない」→「なぜ結婚しないといけないの?」とか。これは極端か(笑)。

・にもかかわらず、という言葉がつなげる事象の関係性に注目してみる

「女子力の低下が叫ばれるにもかかわらず、ひとりあたりの交際人数は増加している」とか。あ例えが変。

・それを問題にすると得する人、損する人を考えることで、埋もれがちな背景をほりおこすこともある。

「女子力」で料理学校とエステの人がもうかるとか、エッセイが売れるとか。隠れている「概念化」されたものの理由に気づくかもしれない


まあそんな感じで、なにかの問題を考えるときには何となく意識してることなんだけど
どれかは忘れてることがあるなあと思い勉強になりました。

ちなみになぜこんな例えばかりかというと、図書館で同時に「婚活時代」を借りたから。
司書さんがイケメンだったので、差し出した本の一番上がせめて婚活時代でなくこっちの本だったら良かった。でも婚活時代読んでたら、単眼的なほうがお嫁にいけそうな気もするよ!と、イケメンにロックオンしてしまった私は思うのでした。
うーん、やっぱりこの本の本質を私は理解できてないですね(笑)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 仕事に役立つ
感想投稿日 : 2017年5月11日
読了日 : 2013年8月27日
本棚登録日 : 2017年5月11日

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