不思議な短編もあったけど、「あぁ、その感じ、わかる。」と幼い頃の記憶を思い出した本。
しずかで冷静で、少し大人びているような目線。でも、子どもにしか感じることのできない、敏感で不思議な感覚がある。そしてそれは、ひみつということでもないけど、誰に話すわけでもない。
子どもの頃の秘密の会話やあそび、寝転んでみる入道雲とい草の匂い、屋外プールの冷たさと石階段の暑さ、あの頃の背丈の視点でみる夏の夕焼けなど、自分の幼い頃の感覚もよみがえった。
あと、文中で「かっこいい」ではなく「かっこういい」と書かれていた部分は、教科書どおりにまっすぐ覚えた言葉を小学生が使っているように感じられて、お気に入り。
夏に読みたい一冊。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月27日
- 読了日 : 2020年9月27日
- 本棚登録日 : 2020年9月21日
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