打倒アメリカのため、複数進行していたテロ計画が収斂するが、ドミノ倒しのための緻密に練られた計画のはずが、あまりリンクしていなさそうで、これなら、同時進行して事前に阻まれるリスクを取らず、核テロにパワーを収束した方が良かったのではと思われるのが不自然。パイプライン爆破もガス漏洩は兎も角、一般人を狙った教会襲撃とか、全く意味が無いことを同時に行うことに意味があるとは思えない。また、3.11以前だったためだろうか、いみじくも日本が示したように原子力発電所がかくも脆かったという事実に、テロの在り方も変わる筈だが、人智を超えた事象を招くであろう核テロを、確たる目的を持っている筈のテロリストが本当に手をつけるであろうか?今後はテロも描き方も難しくなっていくだろう。話としては広げた風呂敷の割には結末は尻つぼみで、最後は主人公側にかくも都合よく話が進むのが、少々、興ざめ気味。ただし、面白くないかというと面白くはある。
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- 感想投稿日 : 2012年3月31日
- 読了日 : 2012年3月31日
- 本棚登録日 : 2011年12月26日
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