罪の声

著者 :
  • 講談社 (2016年8月3日発売)
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感想 : 741
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“伝言ゲームになった時点で真実ではなくなる” p.365
阿久津記者に言わせたこの台詞は、きっと著者自身が取材に取材を重ねたからこそ書くことができた言葉なのではと思う。

“人は満たされると腐る”
“そもそも満たされるようにできていない” p.311
事件の背景にあったその悟りに、しばし沈黙した。
満たされたと思った次の瞬間にはもう何かを欲している。そのエネルギーを、生きることへどう注ぐか。
『英国病』という国家の大局にも、私自身の日々の細部にも通じる問い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年9月26日
読了日 : 2022年9月26日
本棚登録日 : 2022年9月26日

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