下北沢に古いながらもアパートを持つ地主の女系家族の一人息子として育った望は、大学卒業後も定職に就かず、学生時代からのアルバイト先である漫画喫茶で受付をして日々を過ごしている。
勝気な長姉、臆病な次姉、やや勝手気ままな妹に、入院中だが存在感のある祖母、家族を温かく支える母親(父親は海外赴任中)といった仲の良い家族に囲まれて、実家を出ず、居心地のいいぬるま湯につかっている望をはじめとする登場人物たちが自分の将来を模索する姿を描いている。
どんなに好きで居心地がよくても、逆にどんなに問題があっても、時間というのは平等に移ろって変わっていくんだな、という当たり前のことをふと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
平板なかんじ
- 感想投稿日 : 2017年4月18日
- 読了日 : 2017年4月18日
- 本棚登録日 : 2017年4月18日
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