3.11の震災が起きてすぐに、女性作家たちが自分達の力で執筆・編集し、チャリティーの電子書籍として発表したアンソロジーの文庫版にあたる。
震災という大きなきっかけがあったにも関わらず、まだ災害から日が浅いうちに執筆したためかあえてなのか震災を思わせるようなテーマは一つも出てこない。
出てくるのは、何かを損なった普通の人達だ。
離婚した男と売れないグラドル、外国人に焦がれる地味な女子大生、幼馴染との関係に行き詰っている美大生・・・果ては、作家自身である、なんていう売れないモテない女流作家が出てきたりして、内容は恋愛ものから人生の岐路のふとした切なさを切り取ったものなどさまざま。
難しいこと抜きにして、単純に楽しいアンソロジーとして読んだ。
23㎝の靴を介した男女のささやかな関係を描いた短編、好きだな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
なにか考えたくなる
- 感想投稿日 : 2017年9月27日
- 読了日 : 2017年9月27日
- 本棚登録日 : 2017年9月27日
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