前作で徳川吉宗の落胤を巡る陰謀を打ち破り、諸国見聞の旅に出た蜜姫は、ひょんなことから「竹取物語」でかぐや姫が求婚を断るための難題として出した五つの宝物を探すことになる。
母親の宇多も大張りきりで謎解きに乗り出し、次第に「竹取物語」に秘められた真実が明らかになっていく。
まさに新説・竹取物語で、かなり強引なこじつけっぽいところもあるけれど、その<読み方>はおもしろい。こういう着想ってどこからくるんだろう。
ただ、エンターテイメントの時代小説なのに、どうしても謎解きの性質上説明する箇所が多くなってしまって、その内容の多さに途中で辟易した。単純な冒険譚として、もうちょっとさらっと読みたかったなぁ。
かなり都合がよかったり、ムチャな部分は多々あるんだけれど、この作者の場合、そういうのをぶっちぎっているところがおもしろい。
お転婆蜜姫の旅物語は、まだまだ続きそうだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エンターテイメント!
- 感想投稿日 : 2008年9月26日
- 読了日 : 2008年9月26日
- 本棚登録日 : 2008年9月26日
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