魔法のような出来事が起こったり妖精が登場したり、ファンタジックな内容の作風な小路幸也だけれど、ここまで「超弩級ファンタジー」な世界ははじめてじゃないだろうか。
舞台は神が7日間にわたって星を落としたために大きくえぐれ、周りを高い山々に囲まれた土地。争わず、知恵が何より尊ばれる世界では、人が7の倍数の誕生日を迎えたときに突然獣になってしまう宿命がある。
姿は獣となりながらも魂は人のままの「離者」となった兄姉と許婚を連れて、再び人に変われるはずの約束の土地を探しに少年リョシャが地図もない旅に出る・・・途中で、これだけ風呂敷広げたらこれだけの紙幅で終わるはずがない、と思っていたら案の定これは物語の序章といった感じで、このあとどう展開するのやら。
私たちの世界の誰かが「語りかけてくる」という語り手がいる形式もこれからどういう意味をもつのか、ちょっと楽しみだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
平板なかんじ
- 感想投稿日 : 2014年2月6日
- 読了日 : 2014年2月6日
- 本棚登録日 : 2014年2月6日
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