死ねばいいのに

著者 :
  • 講談社 (2010年5月15日発売)
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亜佐美という女性が殺された。
「4回しか会ったことがない」ケンヤという男が、亜佐美と関わりのあった人々を探し聞く。

「アサミのことをおしえてほしい」

でも、誰も亜佐美がどんな女性だったか…ということよりも、亜佐美と関わった“自分”のことしか話さない。

自分も苦しかったんだ、辛かったんだ、でもどうしようもなかったんだ…。

「死ねばいいのに」

ケンヤの返すその言葉に、皆そういう発想を全くしていなかったことに気づく。

どんなに苦しいことも、辛いことも、逃れることができないと思うことも、見方さえ変えれば普通のことに見えるようになる。解決方法がどこかにある。
他人から見ると不幸のどん底にいるような亜佐美だけれど、自分のことを不幸だなどと思っていなかった。

最後の最後に明かされる事実。
ストンと心に落ちる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2019年2月13日
読了日 : 2012年3月18日
本棚登録日 : 2019年2月13日

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