富豪刑事 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1984年1月12日発売)
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本棚登録 : 2427
感想 : 262
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おびのりさんにお薦めをお願いしてもらった筒井康隆作品です。ありがとうございます!
紹介していただいたのはずいぶん前で、ずいぶん前に購入していたので、積読本に埋もれて探せなくて読むのが遅くなりました。最近、積読本をちょっとだけ片づけたのです。


キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくゆらせた”富豪刑事”こと神戸大助が迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を…次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。靴底をすり減らして聞き込みに歩く”刑事もの”の常識を逆転し、この世で万能の金の魔力を巧みに使ったさまざまなトリックを構成。SFの鬼才がまったく新しいミステリーに挑戦した傑作ー文庫うらすじより。



主人公の刑事神戸大助はホテルオーナーの父である神戸喜久右衛門の財産を使って、難事件をお金をトリックに使って、じゃんじゃん解決していくという一風変わったミステリーですが小粋でとても面白いです。
時々、演劇を思わせるような演出場面があったり、ミステリーなのに笑いを誘うという筒井康隆氏の本領発揮のミステリーではないでしょうか。
特に最終話「ホテルの富豪刑事」は笑える展開が続きました。
文庫発行が昭和59年になっていますが、古臭さは全くありませんでした。

深田恭子主演でドラマ化というのも納得でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年2月27日
読了日 : 2023年2月27日
本棚登録日 : 2022年11月9日

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コメント 2件

おびのりさんのコメント
2023/02/27

まことさん、こんばんは。
ちょっと、昭和チックですが、楽しい小説ですよね。テレビドラマの方が、お金を使いまくるシーンが多くて、そちらも楽しかったです。

皆さん、着実に短歌を読み進められている様子ですね。なかなか詠むというところまでは、いけないかと思いますが、好きな作家の短歌集などから始めたいと思います。

まことさんのコメント
2023/02/28

おびのりさん。おはようございます♪
私には、筒井さんの小説の中でたぶん一番読みやすい作品だったかと思います。お薦めありがとうございます。楽しめました。

短歌は私も、好きな歌集から始まりましたが、その時は全く詠むことは考えていませんでした。今は短歌の入門書を読み、詠みたくなってきました。
作家は笹井宏之さん、杉崎恒夫さん、雪舟えまさん、などから始め、ブクログ以前に穂村弘さんを読みました。

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