将棋の子 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2003年5月15日発売)
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本棚登録 : 1631
感想 : 187
5

すごい。将棋の世界はこんなに厳しいものだったのか。将棋なんて小さい頃友達のお父さんとした詰め将棋と「3月のライオン」ぐらいしか知らないけど。将棋の世界には「天才児」がわらわらといる。大人でも勝てないような、奨励会でもごぼう抜きして段を取るような天才児たち。そんな彼らにも四段の壁は厚い。天才天才と崇められてきた神童たちが高校にも行かず生活のすべてを注ぎ込んで尚突破できない四段の壁。そんな壁に阻まれて奨励会を大会したものたちのその後の人生を追ったノンフィクション。成田英二という著者と縁のある元天才児を主人公に据えて、棋界の厳しさ、敗れた者人生で何を得たのかが描かれている。成田さんが失ったものは人生のほぼすべて。しかしなんと大きなものを得たのかと胸が熱くなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション・ルポ
感想投稿日 : 2014年11月27日
読了日 : 2014年11月27日
本棚登録日 : 2014年11月27日

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