ミステリと東京

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  • 平凡社 (2007年10月20日発売)
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ミステリと東京《川本三郎》(平凡社)東京を舞台にしたミステリから「東京」を読み解く評論集。取り上げるのは島田荘司/バリー・アイスラー/宮部みゆき/戸川昌子/佐々木譲/桐野夏生/広瀬正/大沢在昌/小泉喜美子/日影丈吉/長坂秀佳/志水辰夫/乃波アサ/鈴木光司/恩田陸/小杉健治/久生十蘭/海野十三/京極夏彦/藤田宜永/藤原伊織/紀田順一郎/逢坂剛/藤村正太/篠田節子/高村薫/中井英夫/松本清張の28氏52作品。明治大正の東京から現代までの時間軸を縦軸に、上野・浅草・銀座から新宿を経て西東京へ、川を渡って神奈川・千葉・埼玉へと拡大する地域軸を横軸にして東京の姿を三次元的に浮かび上がらせるのが本著。関東大震災・東京大空襲・東京オリンピックそしてバブルを経て拡大し続ける東京は常に「普請中」の街だ。そんな常に変わり続ける街を描いた小説を取り上げることで「当時の東京」を読み取る。ジャンル的に「ミステリ」からは外れるので致し方ないが半村良が零れているのが残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2008年1月27日
読了日 : 2008年1月27日
本棚登録日 : 2008年1月27日

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