決断力 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA (2005年7月10日発売)
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本棚登録 : 5996
感想 : 713
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しばらく羽生さんブームが続きます。

次に何を読もうかな、羽生さんが書いた本がいいなと思い『決断力』と『大局観』のセットを購入。
昨日読んだ本のように、危うい羽生さんは見られないのが残念。

将棋は日進月歩の世界だから、同じ所に留まっていること、すなわち成長を止めることが自分の身を危うくする。

経験が、見えるものを助けることもあるけれど、経験がまた迷いや心配、恐怖を生むこともあって、必ずしも正しい判断に繋がるわけではない。

この二つの言葉を、結構噛み締めてしまう。
成長し続けることは大切だろうけど、でも、人間そう前進ばかりしていられるわけじゃない。
けれど立ち止まれば、それだけ不利になると分かっている、そんな世界で新しい局面を追究し続けることの、凄さよ……。

経験知の話についても然り。
そこが若手との差になるはずだけど、それがあることで邪魔をする時もある。

でも、そんな人間の姿が面白くて、そこを含めて見ていきたいという羽生さんは格好いい。
そして、そんな人間が向き合う場としての将棋も、やっぱりいいなと思うのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021年
感想投稿日 : 2021年5月29日
読了日 : 2021年5月29日
本棚登録日 : 2021年5月29日

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