お蔵入りしていた短編をまとめたもの。シリーズものではなく寄せ集めのごった煮。まさにバラエティ。だけど、どれもこれも実にいい。作品ごとにガラリと装いをかえ、引き出しの多さに本当に驚かされる。人生の処世術といった教訓が随所にあり物語としても面白い。あっという間の一気読みであった。心の琴線にやにわに触れられ、何度も涙腺が襲われた。圧巻はあとがきの最終行。これにはまったくもって油断していたので激流が止まらなかった。もう最後の最後までやられっ放し。最後の行だからいつでも目を通せる。何度読んでも、じわりと濡れる。この人すごすぎ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年11月26日
- 読了日 : 2016年11月26日
- 本棚登録日 : 2016年11月26日
みんなの感想をみる