主人公の少年時代から大人になるまでを、
恋と友情と剣と、没落・仕事・派閥争い・懲悪・復讐、
それらをバランス良く配合して
適切に散りばめて描いた良作だと思います。
そしてそれらすべてが、行き過ぎた暑苦しすぎるものではなく、唯一激情と言える場面でさえも抑えた筆致で描かれ、日本的に淡々としていながらもほどよく胸に迫る絶妙なさじ加減。
主人公の性格ともあいまって、清々しい読み心地を与えてくれました。
全体的にはゆったり進行するのですが、クライマックスは息もつかせぬ面白さ。ラストは良かったし納得もするけれど、何か一抹のモヤモヤも残る。このモヤモヤ感は何だろうと考えてみたけれど、今のところその正体は分かりません。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史・時代小説
- 感想投稿日 : 2014年12月27日
- 読了日 : 2014年12月27日
- 本棚登録日 : 2014年12月27日
みんなの感想をみる