も、ものすごい作品を読んでしまった…!
なんか私も最近こんなことばっかり言ってるので「またかーい」と思う方もいらっしゃるかもですが、いやこれはほんとに。
一言で言えば、自転車ロードレースというスポーツの世界を舞台にしたミステリ。
自転車ロードレースって日本では全然マイナーな競技だし、私も全く知識がない状態で読み始めました。
でも、作中でめちゃくちゃわかりやすくその独特な世界が描かれているので、すぐに「はいはい、ロードレースね〜。20年前から知ってますけど?」みたいなスタンスで(どんなん)読み進めることができます。
とりあえずなにそれおもしろ!と思ったのが、ロードレースは個人競技なのに完全に団体競技でもあること。
個人でエントリするものの、基本的にレースにはチームで参加するので、チーム全体でエースを勝たせるためのアシストという役割があるそう。
そのアシストってのがめちゃめちゃ戦略的で、いろんな人の考えがうずまいていて…もう自転車ロードレースというスポーツ小説としての側面だけでも読み応えがありまくる。
でもそこは近藤史恵さん、これはミステリなんです!
冒頭でロードレース中のすごく不穏な出来事が示されているんですが、あれは事件?事故?いつ起きる?なぜ起きる?誰が巻き込まれる?と気になって仕方がない。
ラストのすべてがわかる時には、ずーっと鳥肌が立ってました…ある人物の壮絶な生き方がとても印象的で。
「サクリファイス(犠牲)」というタイトルの意味がずしっと来ます。
とにかくこれはすんごいミステリです。シリーズものなので今めちゃめちゃ忙しいけど続きも読む!すぐ読むぞー!
- 感想投稿日 : 2022年12月23日
- 読了日 : 2022年12月22日
- 本棚登録日 : 2022年12月22日
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