官僚に学ぶ仕事術 ~最小のインプットで最良のアウトプットを実現する霞が関流テクニック~ (マイコミ新書)
- 毎日コミュニケーションズ (2011年5月24日発売)
若手公務員向けの本ですね。
民間と霞ヶ関の両方を経験した私の視点で見ると、霞ヶ関の仕事は、超短期知識詰め込み、定型的なアウトプットが特徴。話し方も書類も手続きも交渉も配慮も、霞ヶ関and永田町のお作法があり、それに沿う必要がある。
霞ヶ関のできる人は、そのお作法に沿って、猛スピードで動ける人。彼らはそれこそ東大受験の勢いで、突発的に飛んで来るものを、驚くべきスピードで捌く。
そんな中で生き延びたい人はこの本を読むとよいだろう。
民間企業はもっと柔軟でクリエイティブ。最後は利益を出せればよく、その過程はかなりショートカットしたり、自分の色を出したり、新しいことを試したりできる。こちら側の人は 安宅さんの「イシューから始めよ」とかを読む方がずっと役に立つだろう。
それから、うーん。。。内容が鼻持ちならないですね。霞ヶ関にはこういう人がいる。本人は誠実に話をしているつもりであり自慢する気は全くないけど、東大京大であることが普通の世界なので、経験値や偏差値が普通レベルの一般人が抱く嫉妬や劣等感に対する配慮がない。
民間の清濁への経験値が低いので、歳のわりに勝間和代系なのもちょっとイタイ感じが、、
結果として、書かれたものが、読者の(私の?)共感を得ない浅い成功術、成功談、自慢話ばかりに見え、おもしろくはない。
すごそうに見える自分だが、実はこんなにバカだ、とか、こんな大失敗をした、とかいう話があればおもしろかったのにな。
でも、ま、学ぶところはあります。
・上司と友達になる
・全てを知ることはできない。全ての資料を読むこともできない。アウトプットに必要なものを勉強する。
以上
- 感想投稿日 : 2021年4月27日
- 本棚登録日 : 2021年4月27日
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