デッドライン仕事術 (祥伝社新書 95)

著者 :
  • 祥伝社 (2007年12月15日発売)
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仕事が終わらないのは、時間がないのではなく、効率がわるいから
「時間がいくらあってもたりない」方にかぎって実は、「時間はいくらでもある」と思っているように思えて仕方がない
足りないのは時間ではなくて、スピードである。
多量の仕事をこなすためには、労働時間を増やすのではなく、効率を上げるべきなのだ。
ではどうやったら効率はあがるのか、本書が述べる策は2つ
 ①毎日、お尻の時間を決めて仕事をする
 ②すべての仕事に、締め切り日を入れる です。

気になったことは以下です。

■仕事のスピードを3倍にする
・残業を当然のことと考えているかぎり、その会社からは仕事のできる女性たちが次々と去っていく。
・ホワイトカラーの仕事を可視化するにはどうしたらよいか。下げている問題点は3つ
 ① 必要のない仕事を一生懸命にやっている
 ② ワイガヤは集中力を奪うだけ 電話がよく鳴る、日本のオフィス⇒集中できる時間や、集中できる空間を作る
 ③ 判断の遅い企業は、日常業務も間延びする 仕事のアウトプットは、能力×時間×効率 で決まる

■即断即決
・時間がないと思えば、迷っている暇はない。考える前に体が動くようになる、要するに、「仕事のスピード」が上がるというのは、おおむね「判断のスピード」が上がることを意味している
・組織をぴらみっどにたとえるなら、欧米企業は斜面の角度がなめらかなので、底面と頂点が近いが日本企業は斜面が急角度なので、頂点にいると底面まで手が届かないのである
・情報を独り占めしてオープンにしないのは、いわゆる「ワンマン経営者」の常套手段でもある
・社内の意見対立に、個人の「勝ち負け」はない
・決断を保留して問題を先送りにしたときに、会社は停滞するということだ。一見すると取るに足りないような小さな問題であっても、放置しておくと大問題に発展することは少なくない
・「根の深い問題」は強い意志を持ってトップダウンの決断を下さないと、なかなか断ち切れないものである
・実際には、問題が大きければ大きいほど決断力が鈍くなるリーダが多い。人によっては、小さな問題をわざわざ大きくして複雑化させ、決断できない状況を作り出していることもある。

■キャリアアップできる人間の思考法
・要するに、「早く帰ろうと思えば、早く帰れる」
・仕事で良い結果を出せない人間は、「いい人」なのだ
・優秀な人間は全体の二割にすぎず、六割は可もなく不可もない人材で、残りの二割はほとんど戦力になっていない。2-6-2の法則だ。
・教育で人材なんか育たない。優秀な人間はみんな、自分で仕事のやり方を身につけてきたのだ
・マニュアル化できない「暗黙知」。経験に基づく「勘」のようなもので、はっきりと言葉で説明することができない。したがってマニュアル化することもできないので、そのノウハウを持っている人間がいなくなると、次の世代に継承されなくなってしまうわけだ。
・どんなに丁寧に手取り足取り指導しても、暗黙知は教えることができない。それは、自分で学び取るものだ。
・職人の世界では、昔から「技は盗むものだ」と言われてきた
・ウエストポイント(陸軍士官学校)に入学した学生たちは、まず「フォロワーシップ」を徹底的に叩き込まれるという点だ

■「会議」と「デットライン」で部下を動かす
・無駄な会議というのは、この「プロセスの共有」を重視していない
・報告をするだけなら、わざわざ集まって会議をする必要などない
・会議は、「話し合う場」ではなく、「決める場」
・会議を早朝にやることにしたのは、さまざまな部署の人間が一斉に顔を揃えられる時間帯が朝と夜しかないからだ。
・こちらの突っ込みに対して論理的な説明ができなければ、そこで話は終わりだ。もう一度ちゃんと話を組み立てて、また翌日に説明させる。
・部下にとって最高の褒美は、「上司が何も言わないこと」
・仕事は部下にまかせて、「デッドライン」で管理する
・部下の嘘は絶対に許さず、厳しく対処する
・経営の仕事の答えは、すべて「現場」にあると心得よ

目次
はじめに
本当に「時間がない」ほど忙しいのか
「お尻の時間」を決めて仕事をする
すべての仕事に「締切日」を入れる
第1章 仕事のスピードを3倍にする―まず、残業を止めてみる
第2章 即断即決―どうすれば決断力は身につくか
第3章 キャリアアップできる人間の思考法―仕事はゲーム、技は盗め
第4章 「会議」と「デッドライン」で部下を動かす―簡単で効果抜群なマネジメント手法

デッドライン仕事術すべての仕事に「締切日」を入れよ
祥伝社新書095
著:吉越 浩一郎

ISBN:9784396110956
出版社:祥伝社
判型:新書
ページ数:200ページ
定価:740円(本体)
発行年月日:2007年12月
発売日:2007年12月25日初版第1刷
発売日:2008年05月01日第12刷

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2023年10月10日
本棚登録日 : 2023年8月15日

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