けっして駄作ではない。読ませるストーリーテリングはさすが東野圭吾といったところ。
しかしながら、あまりにも予定調和な展開と中途半端な造形のキャラクターたちが、どうにも許せなかった。道中のサスペンスも、単なるおつかいの枠を出ていない。
そしてこういう類いの物語に決定的に必要な「テーマ性」についても、そりゃ陳腐すぎるだろ……という着地にとどまっていて、なんとも後味が薄い。
東野圭吾はたまに「こういうの読みたいでしょ」というやっつけ仕事をするときがあるように見受けられるが、この作品はその典型だと感じてしまった。
①魅力的な謎……2/6
②精緻なサスペンス……1/6
③鮮明な結末……1/6
④印象的な文章表現……2/6
⑤先鋭的なテーマ性……1/6
計7/30
星1
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エンターテイメント
- 感想投稿日 : 2020年6月15日
- 読了日 : 2020年4月1日
- 本棚登録日 : 2020年6月13日
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