ずっと前に買ったはいいけど積んでて、本棚の整理で発掘されてやっと読めた。「蹴りたい背中」の書き出しもそうだけど、この人の表現は誰にも真似できないと思う。好きな相手に振り向いてもらえないから、その彼女に近づく主人公。
彼を好きすぎるあまりどんどん普通じゃなくなっていく主人公が哀れでみっともなく感じるんだけど、ほんとに周りが見えなくなるとなりふり構っていられないんだよね。主人公と彼女との会話と、心内描写の掛け合いがこれまたリアルでえぐい。これ会話文だけ読むと普通の友達同士の恋バナなのに目の前のこの女を、一生許せそうにない。とか挟んでくるからもう読んでるこっちは嫌な汗かきそうなくらいだし。顔で笑って心で泣くってこういうことなのよね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月16日
- 読了日 : 2022年3月13日
- 本棚登録日 : 2022年3月13日
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