箱入り息子の恋 DVDファーストラブ・エディション

監督 : 市井昌秀 
出演 : 星野源  夏帆  平泉成  森山良子  大杉漣  黒木瞳  穂のか  柳俊太郎 
  • ポニーキャニオン
3.54
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本棚登録 : 834
感想 : 194
5

フォロワーさんの紹介で観てみました!笑って泣いて、ちょっとだけ痛々しいけどスカッとする作品!
ご紹介ありがとうございました^^

自粛、残りあと3週間、本日の気温、30℃!

星野源演じる、不器用でまっすぐすぎる几帳面(&童貞)男健太郎と、夏帆演じる、視覚障害を抱えつつも大切なものをしっかりと見ることができる奈穂子(ちなみに漢字は違うけど同じ名前ですわたし)の、恋の物語。が、それだけじゃない。現代社会にはびこる家族問題を盛り込んだ、ヒューマンドラマ。

最初は、婚期を迎えた子どもの親が婚活をするってどうなん、と突っ込みながら鑑賞。
でも、見続けていくと、それぞれが抱える事情が見えてくる。障害。子離れできない母親。夫の力が強すぎる夫婦関係。「障害を持っている」を理由に子どもの自尊心を奪う父親。偏見。コミュ障。
親は子どものことを思って、親がいなくなった後も苦労なく生きていけるように様々なことをする。これだけ心配しているのだから、親は子どものことなら何でも知っていると思い込んでいる。でも実際は、子どもは子どもで、心配されすぎて身動きが取れなくなっていたり、親がなんでもやりすぎちゃって、自分の人生を謳歌できなくなっていたりする。

まだほとんど知らない相手に、自分の意思を聴いてもらい、その気持ちを代弁してもらえるということ。特に、普段から意思を尊重されない環境にいたら、それってものすごく心強い。
最近思う。結婚て、恋愛感情とか絡んでくるから面倒になるのであって、でもまずはその人に対する信頼があって、その信頼を拡張していく作業、それが結婚なんじゃないかなーって、結婚したこともないのに思う。だから全然説得力はないんだけど、でも、最初に自分のことを尊重し、味方をしてくれる人は、本当に大切にしたいし、信頼し続けたい。

二人が心をかよわせていくシーンは、本当に心が暖まる。
健太郎は人と目を合わせることが苦手だし、人と関わることだって苦手だ。でも、だからこそできる自然な気遣いとフォローだってある。そんな健太郎が、強すぎる奈穂子の父親に立ち向かっていくまっすぐすぎる姿と、子離れできない健太郎の母親の心情の変化はみどころ。最後は「もっと観たいなー」という気持ちにさせたまま駆け抜ける、ほっこりハッピーエンド。

※こちらのレビューはnoteにも記載させていただきました。(https://note.com/tattychannel/n/neb5caa02936d

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月11日
読了日 : 2020年5月11日
本棚登録日 : 2020年5月11日

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コメント 2件

moboyokohamaさんのコメント
2020/05/13

見ていただいたんですね。
おっしゃるように牛丼屋さんに彼女が一人でリピート入店した時の彼女の気持ちがせつなくって。
お見合いで最初に顔合わせした時に、彼女が盲目だと知らされても平静に(装ってはいたのでしょうけれど)対応した健太郎の両親が素敵だなと思い、大杉蓮さん円実娘の父親の不遜な態度に怒りを感じました。大体おかしいですよね娘の盲目を隠しながらお見合いを申し込んで健太郎が不満だと切れるなんてね。あの時の健太郎の啖呵がよかったじゃないですか。気弱な男の精一杯の反抗、そして娘への思いやり。
まー、ほんとよかった。
いつかお時間が取れた時に有川浩さんの「レインツリーの国」読んでみてください。似たような感動があると思います。

moboyokohamaさんのコメント
2020/05/13

あ、もう一つ。
naonaonao16gさん(naokoさんなんですね)、文章がお上手ですね。この作品のレビューを読んでこんなにスッキリと作品の内容と自分の感想が表現できたらいいなあと思いました。
私、いくら感動した映画を見たり、小説を読んでもその時の気持ちを表すのにうまくいかずいつもヤキモキして。思っていることの半分も表現できないのが悔しくって。
努力しようっと。

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