短篇7つ。
この短篇群でも、小川洋子さんの世界が広がる。
じゃあ、「小川洋子さんの世界とは?」と聞かれても、言葉にできないのである。
ある種の静けさ、ある種のはかなさ、ある種の美しさ、いろいろな面を一文にもっているのである。
表題作「海」では、「めいりんきん」という不思議な楽器と恋人の弟の話。
お気に入りは、「バタフライ和文タイプ事務所」「缶入りドロップ」「ガイド」である。
特に、「バタフライ和文タイプ事務所」は、単に「すごいなぁ」という読後感しか出なかった。タイプライターの一文字から、こういう世界観を生み出せるのは、すごいとしかなかった。
「海」
「風薫るウィーンの旅六日間」
「バタフライ和文タイプ事務所」
「銀色のかぎ針」
「缶入りドロップ」
「ひよこトラック」
「ガイド」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本文学 > 現代 > 女性作家
- 感想投稿日 : 2021年4月25日
- 読了日 : 2021年4月20日
- 本棚登録日 : 2021年4月18日
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