考えの整頓

著者 :
  • 暮しの手帖社 (2011年11月1日発売)
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ネタバレになりますが、面白かったものを2つ紹介。

【1】ふるいの実験というエッセイ。

条件を付けて読み進めることができる人をしぼっていく。

・40歳以上である。
・メガネorコンタクトをしている。
・女性である。…… (私はココで脱落)
・一男一女を育てた。
・入院して手術をしたことがある。
・今、家で犬とインコを飼っている。
などなど。

ほとんどの人が脱落しそうな条件が次から次へと出てくるが、佐藤雅彦さんの姉がこの条件に該当するのだとか。

そこで、ふと思った。「これは、(一部の?)政治家や利権者が都合のいい人や法人を選定するのに使う手と同じじゃないか。」
最初から選ばれる対象が決まっていて、そこに行きつくように後付けで条件をでっち上げる。


【2】無意識の引き算というエッセイ。

「次の引き算をサッとといてみてくだい」

 1-1 =
 4-1 =
 8-7 =
15-12=

サッとできますよね。
「では次に、12から5までの間で、頭に浮かんだ数をひとつ選んでください」

選びましたか?
「その数は、*ではありませんか」
私が選んだ数はまさに*だった。佐藤雅彦さんも*を選んでいた。
80%くらいの人が*を思い浮かべるらしい。
あなたも*でしたか?

*の答えはレビューの最後 ↓↓













無意識に12-5を計算しているらしいのだが、私には引き算をした意識はない。
私は最初に8が浮かんだが、なぜかすぐに7に変えた。
私の思考プロセスははこんな感じだった。
まず、12と5は除外。2桁の11と10も除外。1桁の数字は9,8,7,6の4つ。ならば8か7。今回は7にしよう!

多分、最初の引き算で15-12がイヤだったので2桁の数字は除外した。
その上の8-7が頭に残っており、8か7が選ばれやすいように誘導されていた。
なんとなく答えの数字(0,3,1,3)の足し算(答えは7)をしようとしていた。
無意識に12-5も計算していたのだろうか???

* は 7 です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: *佐藤雅彦
感想投稿日 : 2023年2月12日
読了日 : 2023年2月12日
本棚登録日 : 2022年12月27日

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