どうしてもっと早く読まなかったのか。
食のエッセイは好きだ。美味しそうで、幸せな気持ちになる。
この本も、なんだかそんなものを想像して手に取った。そして大いに裏切られた。
美味しそうだとは思えない。
死の匂いと、老いと、戦争。仄暗いものがあちこちに落ちている。そんな落とし物たちをチラリと見ながらぼんやりと歩いていく感覚。
語尾もですます調だったり、そうでなかったりする。子供の頃の話もあれば、娘との話もあり、おばあさんの話もある。時代もバラバラ。だけどどうしてこうも引き込まれるのか。
夏に古民家などで汗だくになりながら読みたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月15日
- 読了日 : 2020年8月15日
- 本棚登録日 : 2019年8月26日
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