夢十夜 他二篇 (岩波文庫 緑 11-9)

著者 :
  • 岩波書店 (1986年3月17日発売)
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本棚登録 : 1556
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「夢十夜」。
黒澤明監督「夢」の元となった、「こんな夢を見た」で始まる(実際には前半のお話だけだけど)不思議な十篇の物語。

「文鳥」。
細部にわたる情景や心情などのうつろいの描写に感嘆した。ひょっとしたら初めて夏目漱石の偉大さにふれたかもしれない。

「永日小品」。
随筆とも短編ともつかない、落語の小噺のようで、それでいて漱石の身の回りを語ったものもあり、お話が詰まったショートショート。漱石の才能に振り回される。

ページ数は少ないが、声に出してみるようにゆっくり読むのがおすすめ。

正直、教科書から出ることなくなじめなかった漱石のイメージが、変わった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸小説
感想投稿日 : 2022年5月2日
読了日 : 2022年5月3日
本棚登録日 : 2022年4月29日

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