「夢十夜」。
黒澤明監督「夢」の元となった、「こんな夢を見た」で始まる(実際には前半のお話だけだけど)不思議な十篇の物語。
「文鳥」。
細部にわたる情景や心情などのうつろいの描写に感嘆した。ひょっとしたら初めて夏目漱石の偉大さにふれたかもしれない。
「永日小品」。
随筆とも短編ともつかない、落語の小噺のようで、それでいて漱石の身の回りを語ったものもあり、お話が詰まったショートショート。漱石の才能に振り回される。
ページ数は少ないが、声に出してみるようにゆっくり読むのがおすすめ。
正直、教科書から出ることなくなじめなかった漱石のイメージが、変わった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文芸小説
- 感想投稿日 : 2022年5月2日
- 読了日 : 2022年5月3日
- 本棚登録日 : 2022年4月29日
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