インパク知 7・7
大学教授、唯野仁をとりまく大学内の政治状況と、彼が行う「文芸批評論」という講義が交互に描かれた、全九章の小説。文学批評の大きな流れと主要人物が、唯野教授の軽快な口調で語られる。文学版「ソフィーの世界」といったところか。
文学を志す学生さんなどには必読書であろうし、専門書と行き来して、大枠を確かめつつ具に知る、ということができそう。 小説、と書いたが、これを「小説」だと読むよりは、入門書だとするほうがしっくりする。
文中の「貴族的な読者」という部分には、非常に納得した。結局、文学は時間的にも金銭的にも裕福な、「貴族」のお遊びに過ぎない(ニュートラルな意味で)。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年3月26日
- 読了日 : 2018年3月26日
- 本棚登録日 : 2018年3月26日
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