古事記と日本書紀の作為性を検証する内容で、難解さはないですが日本の古代史入門というよりは記紀とその関連を一通りかじった後の復習に向いている本だと思います。根拠の弱い説もありますが、史料の少ない古代史では仕方のないことですし、現在では一般的な考え方として定着しているものがほとんどなのでそれは構わないのですが、ところにより著者個人の政治思想が強く出ていて、読者をそちらの方向へ誘導している感があります。個人の信条は自由ですが、この手の本にそういうのはあまり必要だとは思わないのでそこは少し我慢して欲しかったです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
講談社学術文庫
- 感想投稿日 : 2013年2月15日
- 読了日 : 2013年2月15日
- 本棚登録日 : 2013年2月15日
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