私はクラシック音楽ファンではなく村上ファンなので、ここで語られている音楽のほとんどが分からないのだが、ジャンルは違っても二つの才能が出会うところに生まれるコラボレーションを楽しんだ。彼らの間に芸術という共通点があり、はるか末端で私もそれを享受しているからだろう。「それがどのような種類の芸術であれ、自然な共感があるかぎり、そこには必ず通路が見つかる」とは村上氏の言葉。
村上春樹の音楽の見識には小澤さんも驚いているほどなので、ディープな音楽談義になっている。しかも最高の指揮者や演奏家の名前がばんばんでてくるので、クラシックファンにはたまらなく楽しいのではないか、羨ましい。私が多少ともわかるオペラの部分では読んで興奮を覚えたものね。小澤征爾の著書「ボクの音楽武者修行」も好きだ。小澤さんには言語センスがある。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
芸術
- 感想投稿日 : 2015年6月4日
- 読了日 : 2012年9月4日
- 本棚登録日 : 2015年6月4日
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