クシエルの使徒〈2〉白鳥の女王 (ハヤカワ文庫FT)

  • 早川書房 (2010年2月28日発売)
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本棚登録 : 122
感想 : 9
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一巻の感想で「明晰な思考と、意思で抑えきれない性癖……」と書いたけど、そのせめぎあいのシーンがこの二巻で一番面白かった。
この「クシエルの使徒」では彼女の成長と孤独がよく描かれていると思う。ナーマー様のご奉仕と望まない行為との違いに、「娼婦だから(性的な奉仕は)気にしないだろう」という自分の思い込みが間違いだと分かる。神娼という存在を軽くみてはいけませんね。
そして、ジョスラン。自分と同じくらい意思が強くて志を同じくしない女性を愛して奉仕するというのは(こっちの奉仕は保護奉仕=身辺警護)本当に大変そうだ。

ところで、まだページあると思って安心して読んでたらめくったページに「テールダンジュおよび諸国の書 抄 作者不詳」と書いてあって裏切られた。ええええーっ!?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー・SF小説
感想投稿日 : 2011年8月28日
読了日 : 2011年8月28日
本棚登録日 : 2011年8月28日

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