私の男

著者 :
  • 文藝春秋 (2007年10月30日発売)
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本棚登録 : 5026
感想 : 1014
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すっごくゾクゾクする本だった。気持ち悪いと思う人が多いのも分かる。だけど、父に対する恋に似た憧れ?ってちょっと分かる。

当たり前だけど、桜庭一樹、文章が上手すぎる。
分厚いし、文字も大きくはないのに、気付いたら読み切ってた。ほんとに「これで三分の一くらいかな」って本を閉じたら、7割くらい読んでた。
表現もすごく綺麗。「身内しか愛せない人間は、自分しか愛せない人間と同じ」とか、好き。それに、不気味な生々しさも好き。

最初「この人の考えてる事は理解出来ない」って思っても、主人公が変われば「ああ、そういう人か」って分かる。自分と相容れないタイプの人間でも、スッと理解させてしまうのが上手すぎる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年7月31日
読了日 : 2022年7月30日
本棚登録日 : 2022年7月30日

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