積読状態だったけど、さっき仲正昌樹のドラッカーとハイエクをamazonで注文したので、それが届く前に片付けようと思い一気に読み終えました。
「仲間内でいいところを褒めあって自分を高めるのが好き」だったりすると、こういった本は受け付けないのだろうけど、そういうのが嫌いであれば楽しめると思うし、「哲学を学ぶことで周囲に差をつけたい」みたいな「なんとなくどこかおかしい」ような人、「違い」ではなく「差」を気にするタイプも受け付けないと思う。インスタ好きとか。
「じゃあどういう人が楽しめるんですか!?」と詰め寄られそうだけど、楽しめるとしたらおそらくは「なんとなくどこか違和感がある人に違和感がある」という人が対象か。
その「我々」が感じている違和感がどういったことなのか、なぜ「我々」は「彼ら」に違和感を抱くのか、という点について著者が「丁寧に」説明している。
本に出てくる草の根哲学者のブログみたいなのは全然知らないのでなんとも言えないけど、ビジネスに限っていえば、自分としては「内輪の評価を高めたい」のなら、こういう本ではなく「ビジネス書」を読めばいいのだと思う。
そうしたビジネス書に載っている「明日から使える知識」で自分の資料にハクをつけたり、会議で発言したりすれば良いのだと思うし、それが悪いことだとは思わない。たまに自分もそうしているし。
ただそれは学問ではないだろう。
学問における「学びの着地点」が、「XXを学んだことによって成功に繋がった」ので、それが「学んだ結果」というのは違和感がある。あと思想を学ぶことで「おかげさまで仲間が増えました」というのも違和感あるのだけど、そういった意味でこの本はそういう着地点の違和感を解消するための「ビジネス書」だと思う。ビジネスっぽくいうと「出口戦略として仲正昌樹を選択する」ようなものか。
そういう意味で「ビジネス書」のドラッカーが届くのが少し楽しみ。
- 感想投稿日 : 2018年3月11日
- 読了日 : 2018年3月11日
- 本棚登録日 : 2018年2月17日
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